ジンブログ

忙しい現代人のお金の教科書

【投資初心者スタディ】vol.6《コロナショックから学ぶ株式投資》

 

 こんにちは、ジンです!

 

 新型コロナウイルスの感染拡大防止を受けて米国をはじめとして世界経済は悪化していますが、例えば米国のS&P500株価指数は 2020年2月の下落から年末にかけて最高値を更新し続けるまでに回復しています。

 実体経済や企業収益の回復は緩やかな中で株価の回復の速さに気持ち悪さを覚える方も多いのではないでしょうか。

 

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 今回はこの原因について考察していこうと思います。

 

 結論から言うと、景気悪化によって企業収益(EPS)は低下していますが、その株の評価であるPERが急上昇していることが原因と考えられます。

 このことについて深く見ていきましょう。

 

 まず、政府は感染拡大抑止のためにロックダウンなどの経済活動の強制停止を行い、その補償として休業補償や一時金配布を行うために積極的な財政出動つまりは債券の増発を行い経済対策を行っています。

 

 このため、需給の悪化を見越した売りが増えてくるので債券価値が下落し実質金利名目金利-予想物価上昇率(期待インフレ率))が上昇します。

 わかりやすく説明すると、100万円の債券に名目金利1万円付いて101万円戻ってくる場合、債券の価格が下落して99万円になり101万円戻ってくると実質金利は2万円と上昇する、ということです。

 

 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)では実質金利上昇を抑え込むために、名目金利をゼロ金利まで引き下げたほか、ドル紙幣をたくさん刷って資金供給、債券の買い上げによって量的緩和を行なっています。

 

 ここで先程PERは株の評価と言いましたが、これは割引率(=実質金利-期待成長率)の逆数で表されます。

 このため、実質金利が低くなることでPERは上昇しているということになります。

 

 また、量的緩和による資金の一部が株式市場に流入していることも株価上昇の要因にもなっています。

 

 その後は経済再開により景気は緩やかにですが良くなり始めてくると物価が上がることで債券の価値は下がり長期金利はやや水準を上げましたが、金融緩和が長期に渡る見通しからその後も低位で推移しています。

 

 しかしながら、ジョージア州の上院決選投票で民主党が勝利し、ブルーウェーブとなることでバイデン新政権のもとで国債がさらに増発されるとの見方から需給の悪化を見越した売りが増え、国債価格は下落して実質金利が上昇しています。

 FRBは8日、国債購入量は2021年は現在のペースで続けるのが好ましいとの認識を示したため、市場ではFRBが直近の長期金利上昇を容認していると受け止められ、長期金利が一段と上昇する場面もありました。

 

 実体経済が回復してきたとFRBが判断して量的緩和を止めて金融引き締めを開始すると実質金利が上がります。実質金利が上がるとPERが下がり、今の株高はPERによって支えられているのでバブルが弾ける可能性が高いとなるわけです。

 

 このことから米国株化に注目が行きがちですが、合わせて長期金利(米国10年国債利回り)が今後どのように推移するかに注目してみるのが良いと思います。

 

 最後まで読んでくれてサンクスですʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ

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